いい産地には
誇れる醸造家がいる。
次は、“Makurazaki”を
醸す番だ。

フランスのボルドーやブルゴーニュ、シャンパーニュのように。あるいはイタリアのトスカーナ、アルゼンチンのメンドーサ、チリの中央バレーのように。

ワインには著名な産地があり、その特性は気候や土壌に大きく影響されます。

その背後には、醸造のプロフェッショナルたちがいます。ワインばかりでなく、ビールや清酒、しょうゆ、みそ、みりん、チーズなど、微生物の発酵作用を用いた発酵食品には素晴らしい醸造家がいます。

いい産地があり、誇れる醸造家がいる。

鹿児島県枕崎市には、その実力があります。単なる「鰹節」を超えた、「枕崎のあの人やあの会社が仕上げた、特別な鰹節」が出番を待っています。

日本の枕崎から、世界のMakurazakiへ。私たちは彼らを世界デビューさせます。

日本の枕崎から、
世界のMakurazakiへ。
私たちは、枕崎の鰹節を守り、
世界に売り込みます。

ワインって不思議な食品だと思いませんか。長く食品業界にいると、同じ原料、同じ容量の商品なら、価格差は大きくても2倍前後という経験値があります。

しかしワインには、1本数百円のテーブルワインから数百万円のプレミアムワインまで存在します。原料はどれも葡萄で、容量もほとんど同じなのに、です。なぜ、このような価格差が世の中で受け入れられているのでしょうか?

それはブランドです。フランスを例に取ると、ボルドーやブルゴーニュ、シャンパーニュなど、ワインに詳しくない人でも知っている地名があります。

また、その地域には数多くの醸造家が存在し、ワイン愛好家なら「あの地方のあの方が醸造したワイン」を飲みたいと指名買いされます。

すごいことだと私は思います。食品業界に星の数ほど加工食品があるなかで、産地と生産者を指名して購入する商品がいくつあるでしょうか? こうしたワインのブランド戦略は、私たちDashi Corporation株式会社にヒントを与えてくれます。

鹿児島県薩摩半島の先端の町、“枕崎”。

この町には今も40軒以上の鰹節製造家が存在します。最盛期には優に100軒を超えていましたが年々減っています。この現状を直視し、令和以降の時代に残すために何ができるだろうか? ワインがいい例になるのではないかと。

鰹節は嗜好性の高い食品です。各製造家の鰹節はどれも味が異なります。

しかし、現状は「国産か、海外産か」「鹿児島産か、静岡産か」程度の要望はありますが、「あの地方の、あの鰹節製造家がつくったものがほしい」という声は耳にしたことがありません。ここに鰹節産業における大きな課題があると感じます。

たとえば鰹節もワインのように色や香り、味わいをテイスティングできる機会や場があれば、その価値をもっと明快に伝えられるはずです。

私たちは、単なる「日本産の鰹節」でなく、フランスのワインのように産地と醸造家を指名される世界を、そのブランド化を、出汁の力をもって目指します。